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どうやって単語の知識が記憶に定着していくのか。そこから、外国語をどうやって習得するかを見てみよう。

今日は、少し視点を変えて、記憶のお話。

英語を勉強していると、

覚えた単語をすぐに忘れる!

勉強した内容が頭に入ってこない!

という壁にぶち当たる。

覚え方が悪い、と一言で言ってしまうのもなんなのだが、結論からいうと、そうなってしまう。

なぜかというと、記憶は、脳内ネットワークの構成が冗長になればなるほど、強固なものになる、という、おもしろい性質があるからだ。

このことは数学的にも証明されているらしい。

人間の記憶は、実によくできている。

いったん脳内に蓄えられた記憶は、時間が経過したり新しい経験をすることで、性質が変化する、というダイナミックな性質がある。

これを、英語の勉強に当てはめると、どうなるか。

同じ「英語」を勉強するにしても、異なる環境、異なる勉強の仕方、異なるシチュエーションで、その勉強された内容が、飛躍的に脳内に残るか、ほとんど残らないか、結果がえらく違ってくる、というわけ。

もちろん、同じフレーズを繰り返したり、何度も何度もアウトプットして使ってみる、という大道もその通りだから、それらをすべてやったという前提のお話。

海外にほんの少ししか滞在していないのに、妙にペラペラ英語が話せるようになった人がいるのは、この「いつもと違う環境」を大いに上手く活用した人。

逆に、ホームステイを結構長く経験したのに、あまり英会話ができずにそのまま日本に帰ってきた人もたくさんいる。これは、せっかく「ホームステイ」「海外」「非日常的な状況」を上手く活かせず、終わったということになるわけ。

同じフレーズでも、恋人との会話で使い、ビジネスで使い、ケンカで使うことで、より記憶の中に定着していく。

でも、どんな異なるシーンだと、この脳内ネットワークが活性化されるかは未知数。

だから、ありきたりな答えかもしれないけど、結局、いろんなシーンでどれだけ日頃から勉強できているか、が、英語上達のカギ。

ところで、この「脳内ネットワーク」、直接の関連性がまったくないものどうしが結びつくことによっても、脳内スパークがあるおかげで、自身が必要とする記憶の呼び起こしに貢献する。

年末年始は、テレビを観たり、家族との団らんをしたり、コロナ禍ながらリモートでの友達との談笑や読書など、いつもとは少し違う環境に身を置けるはず。

いつもとは違う脳内ネットワークをスパークできる良い機会と考えるか否かで、英語の上達にも影響があることは確か。

いろんな機会を「機会」ととらえてね。