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Interesting=興味深いと訳してはダメ。その真意とは?

Interestingという単語を、知ってるはず。

この単語、どう訳す?

① This book is very interesting.(=この本はとても興味深い。)

② That girl is interesting.(=あの女の子は興味深い。)

実は、この訳文、帰国子女の私としては違和感を感じる。

英語の辞書にて、interestingの定義は:

arousing a feeling of interest(=interestを起こさせること)

となっており、interestの定義は:

① the feeling of a person whose attention, concern, or curiosity is particularly engaged by something(=注意、関心、または好奇心にあふれている、もしくは特に何かに夢中になっている人の気持ち)

② something that concerns, involves, draw the attention of, or arouses the curiosity of a person(=人の好奇心に関係する、関与する、注意を引く、または喚起するなにか)

③ power of exciting such concern, involvement, etc.: quality of being interesting(=そのような関心、関与などを刺激する力、興味深い性質)

④ concern; importance(=懸念、重要性)

つまり:

注意+関心+好奇心+興味をもって見ること、すべてを足して割ったもの。

だから、英語圏の人は、

☑ 特にみんなに注意したいことだが、その理由について上手く説明できないとき、もしくはこれから説明しようと思っているとき
☑ 自分の心にちょっとひっかかる感想
☑ 特に重要かどうかは分からないけど、他のものとは違うな~という印象をもったもの

のときにinterestingの単語を使う。本当に感動したり、心を揺さぶられたりしたら、もっと激しい単語を使う(awesomeとかwonderfulとか)。

なにか参考書とかで調べものをしていて、へぇ~と思ったページに付箋をつけることがあるが、あの感覚に似ている。だから、一つ言えることは、

他の要素とは、明らかに色やテイストが異なるもの」ということ。

だが、日本語で「他と異なる」と言ったとき、あまり良い意味にとられないことも多い。

総じて、interestingは、先ほどのガリレオの湯川先生のように、「ちょっと変わった、偏屈な、変人」みたいなニュアンスがある、と思っている人、いない?

だが、英語のinterestingには、プラスの意味合いしかない。「だって、他と違うなんて、こんな素晴らしいことはない」という文化圏の人たちにとって、interestingというコトバは最大の誉め言葉。

日本のように、「他と違う」ことをそこまで良しとしない文化で、interestingに対応するプラスの形容詞が見つかるはずがない。

つまり:

interestingにピッタリ当てはまる日本語は「ない」

というのが、帰国子女としての私の結論。

ピッタリ当てはまる日本語ができるころには、日本という国もだいぶ変わっているだろう。