前回のPart 1では、オバマ氏の新刊について、誤訳されていた一文について、語った:
だから、原文を読む、翻訳本だけで理解したと思わないことが重要なわけだが、今日は、この本のタイトルについて。
A Promised Land = 約束の地
これは、旧約聖書からきている。
イスラエル人が、自分たちに、神様から与えられた土地を求めて何十年と荒野をさまようときに、自分たちの探し求めている土地を”A promised land”と呼んでいるが、ここからきている。
つまり、彼の人生は、彼自身の「約束の地」を探し求めた旅でもある、というわけ。
この回顧録の30秒のPR画像、理解できるかトライしてみよう:
オバマ氏が画面で言っている内容:
“I wanted to tell a more personal story that might inspire young people considering a life of public service: how my career in politics really started with a search for a place to fit in, a way to explain the different strands of my mixed-up heritage, and how it was only by hitching my wagon to something larger than myself that I was ultimately able to locate a community and purpose for my life.“
=「私は、公共サービスという職を検討している若い世代をインスパイアするような、個人的な話をしたかったのだ:どうやって、私の政治のキャリアが、自分が属せる場所、私の様々な文化遺産の束を説明する方法を探すことから始まったか、どのようにして自分より大きな野望を抱いて、最終的に自身のコミュニティや生きる目的を見つけることができたか」(意訳)
「自分たちに与えられた土地」を探し求めて何千里と旅したことが、どのように自分のキャリアを形成するきっかけになったか、ということにつながっている、というオバマ氏、非常にカッコイイ。
https://www.youtube.com/embed/qUed6Ug4Cgo?rel=0
こちらは、この本を紹介しているジミー・キンメルの番組。25分と長いが、ずっと笑っていられる番組。英語上級者にはオススメ。
ここでも、”a prophet is never appreciated in his hometown.”(=予言者は、自分の故郷では尊ばれない)と言って、自分の新刊は、家族にまだ読んでもらえていない、ということをコミカルに語っている。ちなみに、このコトバも、新約聖書のイエスの言葉。自分の生まれ故郷では、ユダヤ人が自分をキリストと認めなかったときに、発した言葉である。
キリスト教の文化がいかに、アメリカ社会の根幹を形成しているか、よくわかると思う。
発音だけ、会話だけ、習得しても、英語通にはなれないのだ。
オバマ氏の原本は、こちら: