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巨人の肩の上に立って知識を蓄積しようという考え方は、クリスチャンだから簡単だった?西洋人の心を紐解いてみよう。

Google Scholarサイトにいくと、トップ画面に「巨人の肩の上に立つ」(=Stand on the shoulders of giants)というコトバがある。

これは、12世紀の哲学書、Metalogicon(=メタロギコン)の中で、ソルズベリのジョンが言った、このコトバからきている:

Bernard of Chartres used to compare us to dwarfs perched on the shoulders of giants. He pointed out that we see more and farther than our predecessors, not because we have keener vision or greater height, but because we are lifted up and borne aloft on their gigantic stature.

「シャルトルのベルナール(フランスの哲学者)は、我々をよく巨人の肩に乗った小人に例えた。祖先の人たちよりもっとよく遠くを見ることができているのは、我々の視力がよくなったとか背が高くなったとかそういう理由ではなく、祖先の巨人たちが大きくて、それに載せられた我々の視点が上がったことで、高められているだけなのだ、と彼は言っていた。」

新しい発見は、先人の積み重ねた過去があってこそのものだ、それがあるから、自分の発見がある。だから、それら先人のことを考えると、自分たちは、小人にすぎない。

こういう考え方をできる謙遜な人が好き。

これは、ある意味、キリスト教の考えが色濃く反映されていると思う。

どんなに出世階段を登っても、

どんなに高い地位と名誉を与えられても、

絶対的な神という存在がいることを忘れないように、

というキリスト教の教えが刷り込まれている西洋人にとって、

この考え方は案外優しいのかもしれない。

そして、こういう考え方がベースとしてあり、

この考え方を基礎として英語が成り立っている、と考えると、

もう少し異なった角度から英語を見つめることができるよ。