こんにちは!長年、海外に住み、日本に帰国後、英語を教える帰国子女の、スグリンガルです。
毎年この時期になると、夢のことを語り出すコメントがよく聞かれます。
そして、それとともに、よく質問されるのが、
「夢って1、2、3・・・って数えられないから、不可算名詞?」
という質問です。
答えは、Yes and Noです。
「可算名詞にもなれる不可算名詞」というのが、直接的な答えです。
と言ってから、残念・・・と思うのは、名詞の種類が分かっても、英語は上手くならないですよ~と必ず付け加えるようにしています。
Because:可算にも不可算にもなれる名詞、実は案外多いからです。
考えてみてください。
夢=Dreamと言えば、必ず日本人が出してくる、キング牧師のスピーチ。
“I have a dream….“で、始まる、有名なスピーチをご存じでしょ?
「私には夢がある。いつか私の子どもたちが、肌の色で判断されたない国に住める日が来ることを・・・」
という、あの、有名なスピーチです。
あれ、”I have a dream“で「a」が入ってますね。
だから、ここでは、可算名詞として使っているわけです。
“I have a dream … A
I have a dream … B
I have a dream … C”
とたくさんの夢を語っていますが、すべて毎回、「a」が使われていて、
一度も”I have dreams“と、複数形を使っていません。
なぜでしょうか。
それは、
①究極的には、人種差別がなくすというただ一つの夢を語っているから
②これを望んでいるみんなの代表として語っているから、みんなの願いは様々でも、願っていることは一つだから
③この夢も、あの夢も大切だけど、どれも愛おしいくらいに、切実に願っているから、気分は一つなんだ
という気持ちが混ざった「a」なのです。
たくさんの夢を語っているからといって、あの場面で、文法どおりに、
“I have many dreams. One is … Two is…“
なんて語っていたら、感動は半分以下だったでしょう。
名詞を可算にするか不可算にするかで、話す人の意図していることも伝えることができるんです。
でも、逆に言うと、感情によって、どちらでもOKな場合が多いから、そんなに気にせずに、とにかく話せ、ということでもあります。
単数の「a」をつけるか、複数の「s」をつけるか、固有名詞の「the」をつけるのか ― それに悩んだときは、強く思いましょう。
「なにをつけても英語は通じる!」