四半期報告書制度とは?~①「四半期開示制度」の歴史~
四半期報告書制度とは?~②世界vs.日本 ~ ⇒今日はココ
四半期報告書制度とは?~③現在の状況&メディアの功罪~
四半期報告書制度とは?~④今後の会計について知っておくべきこと~
前回は、日本の「四半期報告書制度」について少し説明しました。
⇒前回のブログは、コチラ:
証券取引所が義務づけている「決算短信」と、金融商品取引法が義務づけている「四半期報告書」、という二重の制度が義務づけられているのは、日本だけなのです:
(金融審議会ディスクロージャーワーキング・グループ 2022年2月18日 資料 P.3 より)
もともと、この金融商品取引法の「四半期報告書」だけが存在していた段階で、企業は、次期の「業績予想」というものを発表していました。つまり、第2四半期の段階では、年間の売上予想を発表し、第4四半期の段階では、次の第二四半期の売上予想を発表していたわけです。
取引所の決算短信の規則が新たにできることで、この業績予想がもっとタイムリーに出てくるのでは、という期待もありました。ですが、それにしても、コストが高すぎる。
この制度にかかるコストは年間3000億円!
国は、この二重の開示制度の目的を:
( ロージャーワーキング・グループ 2022年2月18日 資料 P.3 より)
といっていますが、従業員のワーク・ライフ・バランスを考えたり、働き方の効率性を考えたりすることが多くなっている昨今、本当にこの二重制度が必要なのかを問う動きが出ています。
そのため、岸田総理が「四半期制度」を見直そうとしているわけです。
でも、海外では四半期開示制度、みんなやってるんでしょ?
と思った方。
答え:いいえ
ヨーロッパだけでも、
四半期開示をしている企業は、8%もありません。
あれ?最近の時事ニュースと違う?と思った方。
例えば、こんな記事:
それとか、こんな記事も:
それは、次回のブログで。