長年、海外に住み、日本に帰国後、英語を教える帰国子女の、スグリンガルです。
最近は、どこの企業も「ワークライフ・バランス」という単語を呪文のように唱えるようになりました。
「ワーク」と「ライフ」のバランス、皆さんは、よく取れていますか?
確かに、なんでもバランスは必要です。
それは、どんな良い食べ物でも食べ過ぎると毒になる、のと同じ。
社員のワークライフバランスが上手く取れるか取れないかで、会社の人材の確保、既存の社員のモチベーションレベルや生産性が、まったく変わってくる、という統計はいくらでも存在します。
でも、立ち止まって、考えてみてください:
「ワークライフバランス」(=work-life balance)、「ワーク(仕事)」と「ライフ(人生全般)」のバランスを指します。
つまり、自身のキャリアと、人生中で個人的に欲求している優先順位を同等に保つこと、との絶妙なバランス、を指します。
例えば、自分の優先順位が、会社で出世することだったら?
とにかく自分に与えられた仕事の内容が楽しくて、それを考えるだけでウキウキしているとしたら?
そういうときは、仕事に注力したほうが、仕事の質は本当に上がります。
若いときから9-17時で毎日帰宅していたら、仕事の醍醐味なんて、覚えないだろうなぁ、と私は思う派です。
覚えなくていい、勤務した時間だけお金を貰えればよい、
そう反論する若者が今の時代は多くなってきました。
でも、お金を貰うと同時に、自分の貴重な時間も犠牲にしているのです。
それであれば、元を取る以上のことをやろうと思いませんか?というのが、私の考えです。
もし、自分の本当に大切にしていることを、今の感じで50歳で到達できるとして、少し発想転換したら、45歳で到達できるとしたら?早くに到達できるに越したことはないでしょう。早くに到達できれば、好きだけどあきらめた何かをまた追求できるわけです。
ちなみに、海外では、この”work-life balance”を追求しすぎることのデメリットを語っているサイトもあります:
Weigh the Pros and Cons of a Work-Life Balance While Also Managing Your Expectations
“How could there be any cons to a work-life balance? While cons are not as numerous as the pros, a company that focuses on the work-life balance may get complacent. As business increases, they may not think about what more they could be doing for their employees. This can cause a slide in morale. It’s important that growth is partnered with increased benefits and rewards.“
ワークライフバランスに何かマイナス要素がありますか?プラス要素ほど多くはないですが、ワーク・ライフ・バランスを重視する企業は自己満足に陥ります。ビジネスが成長するにつれ、従業員のために何ができるかを考えなくなると、士気の低下の原因となる。成長に、報酬やベネフィットの増加といったものを組み合わせることが大切です。
つまり、なにも追及しない、なにも頑張らない、というのは、それはそれで士気(ここではmorale=モラル)が下がり、活気がなくなるということなのです。
就職活動中の皆さんが、自分の人生に対するやる気が維持できるような、そんな仕事を見つけてくれることを願っています。