英語を教えている私が、必ずといって聞かれる質問が、
アメリカ人って、なんであんなに主張するの?
英語人て、なんで、ものすごい勢いで喋れるの?
英語を話している人、なんか怖い。
と、いうもの。
英語をペラペラ話している人を見ると、ヘラヘラ笑っている日本人が多いのも、本当にうなづける。
英語って、そんなに怖く聞こえるもんかねぇ。
いや、英語が怖いわけではないと思う。
タイ語とか、インドネシア語は、怖いって思わないでしょ?
でも、中国語とか、ロシア語は、怖いって少し思うでしょ?
(中国人やロシア人の方、これ読んでおられたら、ゴメンナサイ。でも、そう感じてしまっている日本人が多いのは、結構なコンセンサスあり)
もう、これは、小さい頃からの教育の違い。
アメリカン・スクールに中学・高校と通った私は、スピーチのクラスが必須科目で、毎回スピーチの練習をさせられた。
ちなみに、英語では、
“speech class” = スピーチのクラス
が、理科や社会といった他の項目と同じくらいの重要性で扱われる。
クラスに入ると、担当の生徒がボックスからくじを引いて、出てきた紙に書いてあるトピックについて、3分間時間を与えられる。その後、生徒はそのトピック=お題について、5分で起承転結のあるスピーチをする、というクラスだった。
クラスの他の生徒は、評価シートなるものを渡され、5点満点、もしくは10点満点で、そのスピーチをした生徒を評価する。
もちろん、先生も評価するんだけど、みんなの評価がウェートがかけられ、それが成績になる、というとんでもないクラスだった。
この評価シート、みんなあんまり見たことないかな~。
でも、新入社員として入社したら、この評価シートを使ってプレゼンする会社も、最近は出てきているようだ。
例えば、こんな感じ:
10点満点で、各項目を評価すること。 氏名:
話の内容:
話始めは聴衆の関心を引きそうな始まりだったか
Introductionはトピックの紹介ができていたか
Body(話のメイン)は論理的だったか
Conclusionは言いたいことがまとまっていたか
言いたい意見をしっかり言えていたか
想定される反対意見も紹介、説明していたか
例えや隠喩を使用していたか
分かりにくいところは詳細を上手く説明できていたか
全体的な評価内容以外:
スピード
音量
抑揚
語句の強調
Posture(姿勢)
ユーモアのセンス
顔の表情
Body Language
身振り・手振り
聴衆を見渡せていたか
話は時間以内に終わらせていたか
間違ったボキャブラリ・文法はなかったか
いや、最初にしたときは、心臓が飛び出るか、と思うくらい、緊張した。
でも、これを毎週やってみ。
なんでもないって思えるようになるから。
練習ってやっぱり偉大。
問題は:
日本人は交渉したり議論したりしなくてはいけない相手は、これを毎週やって大人になった人たち、ということ。
相手が怖そうに思えるのは、そういう大変な練習を日課のようにしてきた人たちだからなんだよ。