『QOL』という単語を知っていますか?
クオリティ・オブ・ライフと、カタカナで言うことも多いですが、医療現場でよく使われる単語です:
クオリティ・オブ・ライフ:[国立がん研究センター がん情報サービス 一般の方へ]
病気になった人が、治療を受けながら満足した生活を送ること、という意味です。
英語の『QOL』の真の意味は、病気の人だけにとどまりません。
Quality of life: Someone’s quality of life is the extent to which their life is comfortable or satisfying(=ある人の生活の質とは、その人の生活がどれだけ快適で満足のいくものであるかということ。)
― Collins Dictionary
これだけです。
ですから、こんな説明もあります:
* Quality of life is directly related to job satisfaction.(=生活の質は仕事の満足度に直接関係している。)
* It measures non-financial aspects of a job that might lead to worker happiness or unhappiness.(=労働者の幸福度につながり得る、仕事の非金銭的要素を測定する。)
* Some common quality of life factors include free time, commute, weather, and access to the arts and cultural events.(=生活の質に関する一般的な要因には、自由時間、通勤時間、天候、芸術や文化イベントへのアクセスなどがあります。)
― Investopedia
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そうです、『ワークライフバランス』と同じ意味合いです。
ワーク以外もすべて見た、いわば『トータルライフバランス』です。
毎日の生活のクオリティを高いものにするという考え、
なにも病気の人だけではありません。
健康な人であっても、
毎日残業だらけで、ジャンクフードばかり食べる、不規則な生活を送っていたら、
当然のことながら生活のクオリティは下がってしまいます。
『生活のクオリティ』と言ったときに、日本人は、
「どれだけ高い生活水準で暮らしていけるか?」
にフォーカスしすぎです。
『質』に重きを置いた生活は、やがて『量』にも反映される。
実は、これは、お金を扱う会計と同じ考え方です。
粗悪な売上ばかり入れていたら、現金が回収できなくなったり、大きな金額の売上が入ってこなくなったり、自転車操業になる
違法ではないけどグレーな会計をしていたら、質の良い財務諸表は作成できず、やがては不正会計に落ちいってしまう
『質』と『量』の相関関係の高さを念頭に入れた生活を、送っていただきたいと思います。
例えば、
運動せず、ダイエットして体重を落としたり、
とりあえず1000円の商品より安い800円の商品を買ったり、
すぐに数値に表れるところにばかり目がいってませんか?
『質』に目をやることで、短期的思考を避け、やがては大きな実りのある『量』につながります。
それが、本当の意味での、QOLなのです。