こんにちは!長年、海外に住み、日本に帰国後、英語を教える帰国子女の、スグリンガルです。
オリンピックの水泳競技の際、メガホンで何かを叫んでるけど、聞こえない。。
という人がおられたので、今回はその解説。
位置について=take your marks
です。
直訳では、「自分のマークした位置を取れ=スタートする体勢を取れ」
という感じです。
この短い表現に、英語と日本語の違いがよく表れているなと感じます。
英語では、短い文章は、ほぼ動詞の原形から始めます。
英語の文法的な説明では「命令形」となるんですが、
日本人が考える「命令」とは少し違います。
「〇〇して」「次に△△で」
という説明も動詞の原形で始めるのです。
でも、それは相手に命令しているというより、手順を説明しているだけ。
なんでこうなるか、というと、やっぱり動詞の原形が一番短くて、さっと口から出せるコトバだからです。
だから、いわゆる、本当の「命令」と、この類の「説明・命令」は、同じ表現なのです。
日本語では、コトバの選び方で、話す人の意図がすぐ分かってしまいます。
「位置について~」
と言うとき、
「位置につけ!」
と言うと、ちょっとキツイ感じがしますよね。
でも、英語では、”take your marks“とフツーにいえば、ただの手順の説明だし、”TAKE YOUR MARKS!“と声を荒げて言えば、強い命令になります。
コトバの細かな表現方法で気持ちのグレードを表現する日本人。
コトバの強弱やジェスチャーで気持ちのグレードを表現する英語人。
ここでも、文化の違いが表れてます。